中古住宅におけるホームインスペクションの重要性とその一考察



今回は2014年に東京理科大学工学部二部建築学科に在籍していた山本武氏の
卒業論文についてご紹介していきます。

論文はメルマガタイトルにある通り

中古住宅におけるホームインスペクションの重要性とその一考察
http://tsujimoto.sub.jp/TUS-SOTSU/YAMAMOTO2014.pdf

2014年の卒業論文ですので、既存住宅状況調査技術者が創設される3年前に書かれた卒業論文です。
(既存住宅状況調査技術者とは、平成29年2月に創設された既存住宅状況調査技術者講習制度による新しい技術者資格です。)

本論文は建築物、主に住宅その中でも中古住宅の市場の価値ついて日本と米国を比較し、今後の住宅市場のあり方について考察したものです。

大きな買い物である住宅の価値はどのように決められ、どう変化してどう評価されているのか。
またそれが消費者にとって公平性があり良い物であるのか。
米国のホームインスペクション制度を参考に検証を進めています。

住宅を買う際、性能の基本的なものは意図された通りにその住宅に備わっているかどうかは容易に確かめることはできません。
つまり、住宅の情報の不完全性が問題視される。と指摘します。

レモンの原理を使って
中古住宅の市場において、消費者は不動産の信憑性については、不動産業者を頼らざるを得ないという状況であり
その情報には情報の不完全性と不透明性が内包されている。このような問題を改善していくように方向性をむけ
伸ばしていくのが今後の日本の中古住宅市場において必要であると考えられる。と問題提起をしています。

ホームインスペクションの実態をアメリカと日本について考察を進めた上、まとめを以下の通り書き記しています。

中古住宅市場において、情報の公開、売り手と買い手の情報の対象性が必要になる。
そして、今後人口減少していく日本においては新築住宅市場よりも中古住宅市場の展開に大きな動きがあると考えられる。

米国のホームインスペクションシステムを日本においても当たり前に行い住宅の資産価値の維持に努めることを
社会的な常識としてとらえられるようにすることが必要である。

そして、中古住宅の取引が盛んになれば、必要な環境に身を置くことができ、通勤等に使う時間も減らすことが可能となる。
すると交通規制の緩和にもつながると考えられる。

ホームインスペクションを普及、浸透させることにより、消費者のニーズを満たすことができ、今後の日本の中古住宅市場は拡大していくと考えられる。

読まれていかがでしたか。山本氏の卒業論文を皆さんはどう読みましたか。
山本氏の指摘のように中古住宅市場はコロナがもたらした生活スタイルの変化もあって活性化してくる市場です。

皆さんと取り組んいけたらと思いますのでご協力の程お願いいたします。

すまいの保険(火災保険)について


先週・先々週とすまいの保険(火災保険)のトラブルについてご紹介してきました。
今回は、改めてすまいの保険(火災保険)について復讐をしておきたいと思います。

自然災害(風災・水災・雪災等)を保証する損害保険
https://www.sonpo.or.jp/insurance/shizen/index.html

すまいの保険
すまいの保険(火災保険)では、火災だけでなく、風災・水災・雪災・落雷などの風水災等による損害を補償する商品があります。
台風や暴風などの風災による損害や、大雪などの雪災による損害について、一定額以上に達するものであれば補償の対象としています。

この制度を悪用したのがリフォームにより保険金詐欺でした。

保険の契約内容・約款について十分に知ったうえで契約をすることが大切ですが、
保険金をAのケースでは支払えるがBのケースでは支払えない。
消費者からみると同じように支払い可能に思えるけれど何が違うの。といったケースは多々あります。

日本損害保険協会では、「お客様の声」を「お客様から不満足の表明があったもの」としてとらえ
「お客様の声」への対応を一層充実し、また透明性を向上させるために、会員会社毎の「お客様の声」の件数とその内訳を公表しています。

まとめてみました
https://drive.google.com/file/d/1eUCGnuYb88leG_4IHh4WsZTjSaXiSpRy/view?usp=sharing

お客様の声を受けた取り組み
https://www.sonpo.or.jp/member/comment/index.html
について合わせてお読みください

すまいの保険について(問50~問69)
https://soudanguide.sonpo.or.jp/home/pdf/book_soudan_home.pdf

全部目を通していただきたいところですが、リフォームによる保険金詐欺に関係して、特に目を通していただきたいポイントが以下の4点です。
問51どの種類の火災保険でも、補償される範囲は同じですか。
問55火災保険の保険金額はどのように設定すればよいのですか。
問59火災保険における告知事項や通知事項は、どのようなものがありますか。
問60火災保険が無効や失効となるのは、どのような場合ですか。

このように正しい知識をつけておくことと共に、大事なのが建物の状態をしっかり把握しておくことです。
面倒ですが、大雨が降った時には樋から水があふれていないか、台風が通過した後には、屋根の瓦がづれていないか。
ご自分の目の届く範囲だけでもよいのでチェックしてください。
その上で気になる点があれば、近くの工務店・設計事務所にご相談ください。
建物の調査をしてくれる「既存住宅状況調査技術者講習」を受けた建築士がいます。

既存住宅状況調査技術者講習制度について
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/kisonjutakuinspection.html

「保険で治せる」といわれたら!まず相談!



先週は、災害に便乗した悪徳商法についてご案内しましたが、今週は、もう一つのテーマ
「火災保険をつかって自己負担なしに家の修理ができる」といった詐欺的商法をご紹介します。

まもなく秋台風の季節です。
必要な知識を身に着けて被害にあわないようお気を付けください。

まずは、こちらの動画をご覧ください。
一般社団法法人日本損害保険協会作成 住宅修理サービストラブル注意喚起動画です。

住宅修理サービストラブル注意喚起動画~タダほど怖いものはない編~
https://www.youtube.com/watch?v=Z2-OqeTgNak&t=107s

住宅修理サービストラブル注意喚起動画~甘い言葉にご用心編~火災保険ver
https://www.youtube.com/watch?v=xFd-wI2kmdo

住宅修理サービストラブル注意喚起動画~後悔先に立たず編~火災保険ver
https://www.youtube.com/watch?v=AG9_zvTHHA8

住宅修理サービストラブル注意喚起動画~あとの祭り編~火災保険ver
https://www.youtube.com/watch?v=PGImM0_SIVg

いかがでしたでしょうか。自分は大丈夫だったけれど。そういえばご近所で似たようなことが・・・
なんて方もあるかと思います。

東洋経済ONLINEに次のような記事が掲載されていました。
著者の実体験です。

リフォーム業者の見積りに潜む「詐欺罪」のリスク
保険金請求で自分が詐欺罪に問われる恐れ
https://toyokeizai.net/articles/-/428983

この記事のように屋根の不具合は、自分が一緒に屋根の上に上がるわけにもいかず、
業者の言葉を信じるしかありません。

ですが、突然訪問してきた業者を信用してよいものなのかどうか?
この著者のように火災保険を使うことを前提とすれば「損害保険登録鑑定人」に調査を依頼するのも一つですが、

自然災害の脅威が高まっている昨今、いつ何時住宅にトラブルが発生するかわかりません。
ご近所の建築会社・設計事務所等と顔の見えるお付き合いをしておくと、いざというときに力になってもらえるので安心です。

災害に便乗した悪徳商法にご注意ください。




全国各地で大雨による床上浸水・床下浸水や山の斜面崩壊による土砂崩れ等被害が発生しています。
亡くなられた方へのお悔やみと、被害にあわれた方の一日も早い復旧をお祈り申し上げます。

土砂の撤去や水の掻き出し等終わると、さて住宅をどのように復旧していこうか?
と思案に暮れることと思います。

そうした地震、大雨などの災害時には、それに便乗した悪質商法の業者が現れますのでご注意ください

国民生活センターには多くの相談が寄せられているようです。
悪質商法は災害発生地域だけが狙われるとは限りません。災害に便乗した悪質な商法には十分注意してください。

ご用心 災害に便乗した悪質商法
http://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/disaster.html

訪問販売による相談事例

・自宅の外壁塗装をお願いしたいと思い事業者紹介サイトに登録したところ、事業者から電話があり、自宅を訪ねて来た。
見積もりを提示され、他社と比較したいと伝えたが応じてもらえず、仕方なく契約してしまった。

・「屋根の瓦がずれていて心配だ。工事をしないと大変なことになる」と来訪した業者に言われて屋根工事の契約をしたが、解約したい。

・訪問してきた業者に塗装工事を勧められた。「契約の効力はないからとりあえず署名、捺印するように」としつこく言われ、
断りきれず応じてしまったが、工事をしたくない。

このような訪問販売にあった時にどう対処したらよいのでしょうか?

子供が、夫が、建築関係なので大丈夫です。と答えるのはどうでしょうか?
それでもしつこく言ってくるのなら、間違いない悪徳業者ですので、きっぱり断りましょう。

普段から「家のかかりつけ医」的な住宅建築会社・工務店に知り合いを作っておくと心強いですね。
また、よく知っているお客様の相談には、初めてのお客様より優先したくなるのが人情です。

たまたま今回の大雨では被害が出なくても次に大雨や地震で被害にあわないとも限りません。
ご近所に住宅に関係した会社は1社2社あると思います。

仕事を頼まなくても挨拶などして顔を覚えてもらっておきましょう。
工務店等、住宅関係の仕事の皆さんは、この機会にご近所さんの「住まいのホームドクター」になってはいかがでしょう。

国民生活センターには「訪問販売によるリフォーム工事」に関する相談が毎年7,000件~8,000件は寄せられています。


訪問販売によるリフォーム工事・点検商法
http://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/reformtenken.html

他にどのような事例があるのか上記サイトから確認をして知識武装しておいてください。

新型コロナウイルス抗原定性検査は医療機関を通じて実施



新型コロナウイルス抗原定性検査は医療機関を通じて実施

新型コロナウイルス対策として緊急事態宣言・まん延防止等重点措置について、
新たに対象地域が拡大するとともに、期間も9月12日まで延長されました。

感染者についても無症状で軽症で済むと思われていた乳幼児を含めた子供への感染が多くなり、
まもなく新学期が始まることに学校へ行かせてよいのか?との心配の声も上がっています。

国土交通省より【事務連絡】職場における積極的な検査の促進について の案内を出させていただきましたが、
どのように行えばよいのかよくわからない人も多いと思います。

ネットで気軽に買える検査キットですが、品質的に問題のある検査キットも多く流通しているようです。
陽性なのに誤った陰性結果で処置が遅れることのないようきちんとした知識を身に着けたいものです。。

詳しくは、医療機関へ相談いただきたいと思いますが、厚生労働省の資料からポイントをご紹介します。

そんな時間は無いよ。という方はこちらの図表だけどもプリントアウトして手元に置いておいてください。
一覧で概要がわかります。

図表
https://drive.google.com/file/d/146eUJ0R_Z1N0jV_nymLHBwraI2HxNIlg/view?usp=sharing

ワクチン接種が思うように進まない中、抗原検査を積極的に推進していこうということのようです。

職場における積極的な 検査の促進 について
https://drive.google.com/file/d/1WHVaGIyVia6byXdul59qbtFLVG7nc0QL/view?usp=sharing

職場における積極的な検査等の実施手順(第2版)
https://drive.google.com/file/d/1DDypcMmqwWPhexVu9Ef0W6aNsbRRbj6U/view?usp=sharing

3、事業所内に診療所が存在しない場合(連携医療機関での検査実施の場合)

・地域の医療機関(連携医療機関)と検査実施のための体制・環境を整備しておく
・体調が悪い場合には出勤せず、自宅療養する社内ルールを徹底する
・医療機関が、民間流通により抗原簡易キットを購入する
・連携医療機関で受診し、抗原定性検査等を受ける

自分で検査キットをネット等で購入し検査をするのは問題ありのようです。

「初動対応における接触者」の自主的な特定の基準
https://drive.google.com/file/d/1ROcSXCztMVqw14kU943ZKDZZKvfdNTjR/view?usp=sharing

抗原簡易キットの結果が陽性となった場合の濃厚接触者候補
陽性者又は感染者と同居していた者
適切な感染防護なしに患者を診察、看護若しくは介護していた者
手で触れることのできる距離(目安として1m)で、必要な感染予防策なしで陽性者と15分以上に接触があったもの

住宅の選び方を考え直してみませんか?



開催が危ぶまれた東京オリンピックも大きなトラブルもなく終了しました。
一方、コロナウイルスはデルタ株の変異の感染力の強さと国民の危機意識への慣れもあって感染拡大に歯止めがかかりません。

お盆の帰省や県をまたぐ移動の自粛の要請出されています。
今一度住宅について考えてみたいと思い記事を探していたところ
住宅検索サイトの「ライフルホームズ」の専門家が語るオピニオンというコーナーを見つけましたので
ここに掲載の記事を何本か紹介します。

記事が書かれたのは2013年(8年も前)の記事となりますが、興味深く読んでいただけると思います

負債の住宅ではなく、資産の住宅を持とう
https://www.homes.co.jp/cont/press/opinion/opinion_00004/

「新築が良いか、中古が良いか」という質問が良くある。条件が一緒だったら「新築が良い」に決まっている。聞くまでもない。
それでは、「資産価値が減りやすい家が良いか、減りにくい家が良いか」と質問したらどうだろう。恐らく多くの人は「減りにくい家がいい」と回答するであろう。
では、資産価値が減りにくい家は新築だろうか、中古だろうか。答えは中古である。

資産が減りにくい家とは「資産性が高い土地」にある家のこと
諸外国で家は「資産」であるのに対し、日本では「耐久消費財」化しており、家を買うときに資産性を気にしながら購入する人は少ない。

「家は一生で一回の買い物」こんな概念が家が耐久消費財化する大きな原因かもしれない。
「家は3回も4回も住み替えるもの」という概念が広まったら、住宅を買うとき・住んでいるときに、家を売ることが常に頭にあるようになる。
そうすると、いつでも売れる、値段が下がりにくい家を選ぶようになってくるのである。
値段が下がりにくい家は、値段が下がりにくい土地にある家のことである。

ちゃんと住まい。?あなたの住まい選びを自由にする「編集する住まい選び」?
https://www.homes.co.jp/cont/press/opinion/opinion_00006/

もしあなたが、これから家を買おうと思っているなら、「中古を買ってリノベーションする」ことを、まずは検討の選択肢に入れるようお薦めしたい。

一般的に、中古住宅は新築よりも値段が安いだけでなく、資産価値の下落幅が小さいので経済的に賢い買い物だ。
平均的な新築住宅は入居後すぐに10~15%程度値落ちして、築20年に達する頃には、木造戸建て住宅なら建物の評価額は限りなくゼロになり、分譲マンションなら半値程度まで資産価値が下落する。
逆に言うと、築20年を過ぎるとほとんど土地値として取引されるため、それ以降の価格下落幅は小さくなる。

中古を視野に入れることで、エリアの選択肢は格段に広くなる。
新築物件の供給が少ない人気エリアにも物件を見つけることが出来るかもしれないし、新築に比べて値段も安いので新築では手が届かない都心にも住めるかもしれない。

欧米では、「住宅を買うときにもっとも大事な3つのことは、
”Location, Location, Location”(1にロケーション、2にロケーション、3にロケーション)」と言われるほど、ロケーション選びの重要性が広く認識されている。

リノベーションは、いわば中古住宅を使ったオーダーメイドの注文住宅だ。
それは、新築よりも少ない予算で、好きなエリアにあなただけの家づくりを実現できる住まい選びの新しいアイデアなのである。
住まいの自由を広げることができるのが、中古住宅のリノベーションの魅力である。



こちらも合わせてお読みください。
新築vs中古の真実①】~あなたは新築住宅に住むことは出来ない~
https://www.homes.co.jp/cont/press/opinion/opinion_00017/

【新築vs中古の真実②】~新築住宅の正味のメリットを考えてみる~
https://www.homes.co.jp/cont/press/opinion/opinion_00026/

【新築vs中古の真実③】メディアが書かない新築のリスク
https://www.homes.co.jp/cont/press/opinion/opinion_00031/

首都圏で中古が新築より売れるマンション逆転現象。新築中心だった市場に本当の転換は起こるか?~時事解説
https://www.homes.co.jp/cont/press/buy/buy_00914/

住宅の寿命、本当はどのくらいか
https://www.homes.co.jp/cont/press/opinion/opinion_00019/

8年前の記事ですが古さは感じなかったと思います。
コロナ後の事業展開をどうしていくか。
案外こういった記事の中にヒントが隠れているのかもしれません。

低未利用地土地の譲渡に係る100万円控除



低未利用地土地の譲渡に係る100万円控除

令和2年の税制改正で創設された特例措置で、低未利用地の適正な利活用を促進するものです。
この特例措置は、譲渡価格が500万円以下の低額な一定の未利用地等を譲渡した場合に、
長期譲渡所得から100万円を特別控除が受けられます。
(※)低未利用地等は「未利用地」と「低利用地」または「低未利用地の上に存する権利」の総称です。

適用対象期間は、令和2年7月1日から令和4年12月31日までの間に譲渡をした物件です。

制度が開始した令和2年7月から同年12月までに、自治体が低未利用土地等の譲渡に対して確認書を交付した件数は2060件。
全ての都道府県において、交付実績があり、平均して約44件です。

交付の多いのが、1位茨城県124件 2位愛知県117件 3位静岡県92件・岐阜県92件となっています。
1件当たりの譲渡額の平均は231万円、内2割が共有名義でした。

低未利用土地の利活用促進に向けた長期譲渡所得 100 万円控除制度の利用状況について
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001416876.pdf

草が伸び放題で管理ができていない土地が目立つ時期です。
物件価格が低く、労力に見合う報酬を。と考えるとあまり手を出したくない物件ですが、
愛知県・岐阜県は先のデータが示すように全国平均の倍以上の実績があります。

低未利用地の売買だけを考えるのではなく、この土地が動くことで、接道問題が解決して建築不可が建築可能になる。
など、何かしらのメリットを生み出すケースがあります。

あまり人がやりたがらない物件にお宝が眠っているかもしれません。
今まで素通りしていた案件についても、ちょっと気にしていただくといいのではないでしょうか。

制度についての解説動画
低未利用地の利活用促進に向けた長期譲渡所得の100万円控除について
https://www.youtube.com/playlist?list=PL2RgY_hjimJTqo3CVmkc67xk_r5OXSpCq
1現状と特例措置の登場
2取引活性化の動き
3買主、宅建業者の取り組み
4具体的な手続き

PDF版
https://www.zentaku.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/05/200529-03.pdf

仲介料についても、空き家等の売買又は交換の媒介における特例で、
報酬告示の規定額と現地調査等に要した費用相当額を合計した金額で、18万円(税別)を上限額として受け取ることができます(売主側のみ)
ので、インセンティブも少しは増えています。


住宅の屋根の太陽光発電は増えるのか



小泉環境大臣が発言し物議を醸した「住宅への太陽光発電システム設置の義務化を視野に入れるべき」について

国交省が6月3日開催した「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会(第4回)」において、取りまとめ案を公表しました。
内容は「脱炭素社会の実現に向け、再生可能エネルギーの導入拡大は不可欠だが、一律義務化は難しい」というもので、
将来の義務化の可能性を残しつつ、当面は義務化しないことで議論がまとまりました。

何故、そうなったのでしょうか。
その経緯が第11回再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォースのLIVE配信や同議事録を見るとよくわかります。


【LIVE配信】第11回 再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース
https://www.youtube.com/watch?v=uDiLYh-VwDI

同議事録
https://drive.google.com/file/d/1uslF86IDltyMTow2ko7kpcaDnlBVpLdX/view?usp=sharing

資料はこちら
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/conference/energy/20210628/agenda.html

このタスクフォースには、国土交通省・経済産業省・環境省の三省が関わっています。
議事録を読むと、自分のところでは責任を取りたくないといった省庁体質が見えてきます。

再エネタスクフォースの4つの問題点
https://drive.google.com/file/d/1AeccXE6uSOp9Ws1MlVR7_U1kSUxhNZHR/view?usp=sharing

1「平均でZEH」問題:「省エネ20%のみ」では積み増し効果が期待できない
2「NDC46%積増ほぼゼロ」問題:NDC46%目標において、業務・家庭部門の積み増しはなぜ極端に少ないのか?
3「省庁の谷間」問題:建築への太陽光搭載は誰が普及の責任を負っているのか?
4「断熱の上位等級」問題:断熱の上位等級をどのレベルまで設定するのか?

※平均でZEHとは
経済産業省が「2020年までにハウスメーカー等が新築する注文戸建住宅の半数以上で、2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す」
政府目標の達成に向け、課題と対応策を整理した「ZEHロードマップ」を関係省庁等と共に策定(2015年12月)し、当該ロードマップに基づき普及に向け行った取り組み。

※NDC46%とは
菅総理が政府の地球温暖化対策推進本部において表明「2030年度の温室効果ガス削減目標(NDC)を2013年度比で46%削減」とした目標値

省エネ・高断熱に先進的な取り組みをおこなっているのが鳥取県です。
鳥取県では、「とっとり健康省エネ住宅『NE-ST』を設定し助成制度を行っています。

これからの健康的な家づくりの基準は「NE-STな家」
https://drive.google.com/file/d/10Cp2dcV0yuC5J2HT13L8vaJ759RRxLDy/view?usp=sharing

健康快適な室内環境と省エネの両立の為には高い断熱レベルが必要
ヒートショックを防ぐためには最低温度13度まで高められるヒート20、G2レベルの断熱が必要で、
G2レベルの断熱なら、現状の断熱等級4、間欠空調と同じエネルギー消費で連続空調による健康・快適な室内環境ができる。

等級4からG2への初期コストアップは約70万円、太陽光パネル設置で約100万円必要ですが、約10年でコストアップ分が回収できるようです。

断熱と太陽光は10年程度で回収可能
https://drive.google.com/file/d/1utGAK_nthAwlFbKnxU87dlgnUBEAs-_H/view?usp=sharing

以上のことから鳥取県ではG2を推奨レベルとし、住まいる上乗せ額として定額30万円、助成金として130万円用意しています。

2050年に向けて住宅の省エネ化は避けて通れません。太陽光設置も設置義務化に向かうのではないでしょうか

ZEHそのものが普及しているとは言えない昨今ですが、その上のG2提案で他社との差別化を考えてみてはいかがでしょうか。


東京カンテイの知識情報のご紹介

一般社団法人住まい管理支援機構 会員様メルマガ       NO0237

東京カンテイの知識情報のご紹介

事務局には東京カンテイよりメルマガを送ってもらっていますが、
今回は「東京カンテイ 牧之瀬の知識情報」より一部情報共有をさせていただきます。

1,コロナ禍における不動産流通市場を検証する
https://drive.google.com/file/d/13pjpHlclEmWKyFic8RN3ANZzyIfUpMb2/view?usp=sharing



今回、土地の取引について国交省の土地取引規制基礎調査概況調査結果を基に、
2020 年度(2020 年 4 月~2021 年 3 月)と、2019 年度(2019 年 4 月~2020 年 3 月)の土地の取引件数を比較

現在、三回目の非常事態宣言中ではあるが一回目とは異なり、首都圏の不動産流通市場は活発

■都道府県別の取引件数推移
全国は前年比で96.1%(1.473,923件、前年比60,080件減)。前年度と比較して増加したのは47都道府県中1府16県。
増加率トップは徳島県の105.9%(8,056件、同447件増)。三大都市圏では静岡県の101.8%(24,584件、同444件増)

増加した1府16県のうち13県は地方圏で、コロナ感染者数が比較的少ないことも土地の取引に大きな影響を与えなかったと考えられる。

■首都圏・中部圏の土地取引件数が増加傾向
政令指定都市の取引件数を2020年4-9月と2020年10月-2021年3月で集計すると、2020年4-9月は20都市すべてが前年比で減少したが、2020年10月-2021年3月は20都市中12都市で増加している。
増加率トップは北九州市

今回のコロナ禍によってテレワークが推進され地方への分散化が進み、都心の魅力がなくなるという意見が多く見られるが、日々の通勤ニーズだけで都心が成り立っているわけではない。
都心でしか買えないショッピングへの満足感など、都市の魅力を形成する要因は通勤以外にいくらでもある。
そのため都心部への集中については、集中度を緩和する程度に留まるとみるのが妥当であり、中心都市での取引の集中は今後も進行していくであろう。

2,コロナ禍における賃貸住宅市場の空室期間を検証する
https://drive.google.com/file/d/1wPoOV729MVjwu8mkmpKAKCAmzlJHjL42/view?usp=sharing

東京カンテイのビッグデータから賃貸事例を抽出し、募集を開始してから決定するまでの「募集期間」の長短からコロナ禍における賃貸住宅市場を検証
1回目の非常事態宣言(2020年4月-5月の二か月間の平均募集期間)と2回目の非常事態宣言(2021年1月-4月の三か月の平均募集期間)を比較



東京23区
・アパート 1回目の平均募集期間4.0ヵ月?2回目3.1ヵ月
・マンション 1回目の平均募集期間3.9ヵ月?2回目2.7ヵ月
東京23区外
・アパート 1回目の平均募集期間3.4ヵ月?2回目2.9ヵ月
・マンション 1回目の平均募集期間3.2ヵ月?2回目2.7ヵ月

募集期間がさらに長期化した県も若干あるが多くの多くの都府県では改善が見られた。

3,令和3年分(2021年分)の路線価の変化
https://drive.google.com/file/d/1073QDly_HScubH0bh3gRExcwHh2zdysx/view?usp=sharing

これまで地価上昇に大きく貢献してきた訪日客が新型コロナウィルスの感染拡大で激減し、不動産取引は停滞。
全国的に地価は下落傾向となり、路線価に暗い影を落としている。
今後、景気回復の見通しが立たず地価の大幅な下落があれば、国税庁は路線価を下方修正する方針

全国平均は前年比0.5%下落と、6年ぶりに下落した。
・東京、大阪、名古屋の三大都市圏を含む 39 都府県でマイナスとなり、前年の 26 県から増えた。
・北海道、宮城、千葉、福岡、佐賀、熊本、沖縄の 7 道県は上昇し、山形は横ばい。

・観光地や繁華街の下落が目立つ一方で、主要都市の駅前は堅調で二極化の様相を呈する。
・住宅地はコロナ禍の影響を受けにくく、観光地や商業地と比べて地価も安定している。

詳細分析についてはそれぞれの資料を参照ください。

令和2年度住宅性能評価制度 実績とりまとめ



令和2年度の住宅性能評価制度の実績が取りまとめられました。
新築住宅着工戸数の対する設計性能評価の交付割合は、27.8%となり、5年連続の増加とのことです。

住宅性能評価書(設計)を交付した住宅の割合は増加
~令和2年度の住宅性能表示制度の実施状況について~

https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001411114.pdf

住宅性能表示制度の概要
住宅の性能について、国が定める共通のルールに基づき、登録住宅性能評価機関が
評価し、その性能を表示する制度です。

住宅性能評価書には、
①設計図書の段階の評価結果をまとめた「設計住宅性能評価書」
②施工段階と完成段階の検査を経た評価結果をまとめた「建設住宅性能評価書」
があります。
※②の建設住宅性能評価書には、既存住宅を対象とするものもあります。

評価書交付割合は新築着工戸数の27.8%(設計住宅性能評価)で約4棟に1棟が性能評価付き住宅でした。

評価書交付実績(建設住宅性能評価)では新築が191,742戸に対し既存住宅は455戸でした。

一般社団法人住宅性能評価・表示協会
https://www.hyoukakyoukai.or.jp/

のホームページにでデータが公開されていますので、分析を行ってみました。

住宅性能評価 統計分析
https://drive.google.com/file/d/1GYSzy38F9mZn5_3THf-9K8gYO7nuF1mr/view?usp=sharing

設計住宅性能評価を多く申請している県のトップは一戸建てに限れば愛知県が1位13,322棟、2位埼玉県、3位東京都と続きます。
(共同住宅を含めると東京都が1位)

一戸建てと共同住宅のどちらが多いかを見てみると、共同住宅の方が多い都道府県は全部で9都道府県
北海道、岩手県、宮城県、東京都、神奈川県、京都府、大阪府、兵庫県、高知県でした。

申請の少ない県は、鳥取県、島根県、高知県、富山県、秋田県でした。
鳥取県では一戸建ての年間申請件数が143件で愛知県のわずか1%の申請数でした。

設計住宅性能評価申請後、建設住宅性能評価まで進んだ割合を見てみると
半数以下(50%以下)が6道県でした。(設計と建設では年度をまたぐ案件があるため参考数字です)
北海道、青森県、岩手県、新潟県、島根県、香川県

一方ほぼ全戸(90%以上)建設住宅性能評価まで行っている県は、12県
山形県、埼玉県、千葉県、神奈川県、富山県、石川県、岐阜県、奈良県、和歌山県、広島県、愛媛県、福岡県、鹿児島県

一つのデータもいろいろな切り口で見てみると思わぬ結果が見えてきます。
例えば、首都圏・関西圏では、共同住宅の割合が高いのに対し、
愛知県で一戸建て13,322戸に対し共同住宅は半分以下の6,390戸にすぎません。
愛知県の戸建志向がうかがえる結果です。